2015年12月17日(木)、東京千代田区平河町の海運クラブで「クルーズ・オブ・ザ・イヤー 2015」の授賞式が行われました。授賞の結果は下記の通りです。
グランプリ
にっぽん丸 飛んでクルーズ沖縄、九州、北海道
商船三井客船株式会社
「飛んでクルーズ北海道」シリーズは、日本初の本格的なフライ&クルーズ商品として、2006年の開始から10年間、また「飛んでクルーズ沖縄」「飛んでクルーズ九州」も5年間にわたって毎年実施。同じ港から継続反復的にクルーズを行う定点運航と、全国から気軽に参加できる国内版フライ&クルーズ商品の素材として定着させる一方、常に顧客ニーズに照らしながら、また寄港地との連携を図って商品改良に取り組んできた。3シリーズ合わせて、これまで66クルーズを催行し、全国47都道府県から延べ約2万2,000人を集客したほか、シニア層のみならず、新規マーケットの開拓に貢献してきたこと、また、発着地、寄港地の観光振興にも大きな役割を果たしてきたことが高く評価された。
優秀賞
「飛鳥Ⅱ」チャータークルーズと和倉温泉「加賀屋」全館貸切
(クラブツーリズム株式会社)
日本船最大の「飛鳥Ⅱ」、話題の北陸新幹線、人気の有名旅館「加賀屋」の全館貸切という魅力的なコンテンツ、4泊5日の参加しやすい日程など、総合的に優れたクルーズ商品として高く評価。横浜/酒田/伏木富山までの片道クルーズをチャーターすることで、オリジナリティーあふれる「夢の競演」を実現。斬新なアイデアと実行力、入念な準備が成功に導いた。新規参加率は81%に達し、新たな顧客層の取り込みにもつなげた。
優秀賞
飛鳥Ⅱ 秋の連休 駿河・紀州クルーズ
郵船クルーズ株式会社
「船で学んで寄港地で体験する学習型の船旅」というテーマ・クルーズの新たな地平を開く試みとして高く評価。船内では徳川宗家第18代の德川恒孝氏と高野山金剛峯寺より山口文章氏を迎え講演会を開催。家康公400年祭りに沸く清水港と、高野山開創1200年を祝う和歌山港に寄港し、ゆかりの地を訪問。初乗船者率は46%と新規顧客開拓で際立った成果を上げた。「歴史シリーズ」という商品企画の可能性を示すとともに、日本における体験型学習クルーズの嚆矢となった。
優秀賞
ボイジャー・オブ・ザ・シーズ 憧れのクルーズ 済州島・長崎6日間
株式会社JTBメディアリテーリング
アジア最大級の「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」をチャーターした本クルーズは、大型の外国客船ならではの豊富な船内施設や船内イベント、参加しやすい日程で、クルーズの楽しさ、魅力を広めるとともに、旅行期間をゴールデンウイークに実施し、さらに、割引や特典を含めた「お得な価格設定」をすることで、リピーターはじめ二世代、三世代のファミリー、クルーズ初心者など幅広い客層からの集客に成功したことを高く評価。また、日本史上最大の約3600名を集め、日本マーケットの底上げにも貢献した。
優秀賞
2015年夏休み特別企画 ダイヤモンド プリンセス 阿波おどり観覧・熊野大花火と瀬戸内海クルーズ8日間
(株式会社クルーズプラネット)
徳島市阿波おどり観覧・熊野大花火・釜山・名古屋と瀬戸内海クルーズ8日間
(株式会社エイチ・アイ・エス)
両社は、H.I.Sグループとして、2013年から外国客船のチャータークルーズを継続的に実施しているが、本クルーズは、新規マーケット開拓のため、親しみやすい日本生まれのプレミアム客船にこだわり、休暇が取りやすく、家族が揃いやすいお盆シーズンに日程を合わせた結果、ほぼ満室で催行。阿波おどり、熊野花火大会、瀬戸内クルージングをハイライトに、日本周遊クルーズの魅力を引き出したことなどが高く評価された。また、全体の約12%が三世代での参加となり、幅広いファミリー層の獲得にも成功した。
特別賞
ディズニー・ドリーム号で航く「バハマクルーズとウォルト・ディズニー・ワールド」
郵船トラベル株式会社
郵船トラベル株式会社は、17年間にわたってディズニー・クルーズを日本市場で販売し、高齢者や団塊世代以外のマーケット開拓に取り組んできたが、3泊~4泊のバハマクルーズとウォルト・ディズニー・ワールドを組み合わせたこの商品は、ハネムーナーやファミリー層にもミート。また、今年は学生向けに説明会を開催するなど、“マーケットを育てる”という視点に立った意欲的な試みが高く評価された。テレビ番組とのコラボレーションをはじめ、Webサイト、雑誌などを活用した積極的なメディア展開はマーケットを刺激し、クルーズの潜在需要の掘り起こしに寄与した。
特別賞
JTBクルーズ特別企画チャータークルーズ(にっぽん丸、ぱしふぃっくびいなす)
「クルーズに挑戦」(コスタ・ディデマ、カーニバルフリーダム)
株式会社JTB首都圏
株式会社JTB首都圏は、「にっぽん丸」および「ぱしふぃっくびいなす」の日本船による5泊6日のチャーター・クルーズを、7~9月にかけて3カ月連続で実施。花火観賞、世界遺産の小笠原・屋久島、東北・北海道などを組み込み、3カ月連続チャーターというオペレーションや積極的な販売業務を行った結果、3コースで合計1,200名の集客に成功。また、「クルーズに挑戦!!」と銘打った外国客船によるフライ&クルーズ商品を販売。値ごろ感のある価格で、熟年層、富裕層にとどまらず、クルーズ商品の魅力をハネムーナーやファミリーなど幅広い層へ訴求したことなど、新規顧客開拓への取組が高く評価された。
特別賞
清水港
平成2年に「清水港客船誘致委員会」を全国に先駆けて設立、官民挙げて客船の誘致に取り組んできた。25年間の地道な取り組みは、現在、全国の地方自治体が展開しているポートセールスのひな型となっている。また、常に新しいもてなしにも挑戦し、岸壁上で地場産品や軽食を販売するマルシェの開催、着物の着付けやお茶会体験コーナーの設置、清水芸妓による舞の披露など、地元市民らによるユニークなもてなしは、国内外の船社から高く評価されている。