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クルーズ・オブ・ザ・イヤー2013

2013年12月18日(水)、東京千代田区平河町の海運クラブで「クルーズ・オブ・ザ・イヤー 2013」の授賞式が行われました。授賞の結果は下記の通りです。

グランプリ

ぱしふぃっく びいなす 就航15周年記念クルーズ
(日本クルーズ客船株式会社)

「ぱしふいっく びいなす」の就航15周年を記念して、同船を運航する日本クルーズ客船株式会社は、「就航15周年記念 アジア・インド洋クルーズ」(2013年1月16日~2月26日、41泊42日)、「就航15周年記念クルーズ 横浜」(同7月8日~7月10日、2泊3日)、「就航15周年記念クルーズ 神戸」(同7月11日~7月13日、2泊3日)の3クルーズを実施し、いずれも当初設定人数を上回る成功を収めた。長年にわたって日本マーケットの開拓に取り組んできた、同社にふさわしいマイルストーンを打ち立てたことが高く評価された。「アジア・インド洋クルーズ」は同船のデビュー・クルーズを再現。日本船が得意とするロング・クルーズで、マーケットでの存在感を強く印象付けた。リピーターに対する訴求も大きかった。一方、「クルーズ横浜」と「クルーズ神戸」では多彩なアーティストらによるイベント、日本船ならではの「和」の演出などを盛り込み、関東、関西の各マーケットにおける新規顧客の掘り起こしにも貢献した。

優秀賞

阪急交通社創業65年周年特別企画 JALチャーター便利用
クイーン・エリザベスで巡る地中海・エーゲ海クルーズ
(株式会社阪急交通社、日本航空株式会社、株式会社カーニバル・ジャパン)

株式会社阪急交通社は今回、世界で最も著名な客船「クイーン・エリザベス」を使ったフライ&クルーズ(2013年9月9日~9月22日)を実施。2011年度からJAL国際線のチャーター便を利用したフライ&クルーズで、徹底的な他社との差別化を図ってきた同社の企画力、販売力が際立った。全寄港地観光・食事付きで、値ごろ感のある商品イメージを打ち出すと共に「ワンランク上」の顧客開拓に成功した。

優秀賞

飛鳥Ⅱ 絶景 秋の隠岐島クルーズ
(株式会社近畿日本ツーリスト九州)
大航海時代「飛鳥Ⅱ 絶景 秋の隠岐島クルーズ」
(西鉄旅行株式会社クルーズデスク)

隠岐諸島が今年、「世界ジオパーク」に認定される可能性が高いという情報をいち早くキャッチして企画。その先見性、話題性に優れた商品づくりが高く評価された。株式会社近畿日本ツーリストは過去10年間にわたり、初代「飛鳥」、「飛鳥Ⅱ」を利用した博多港発着のチャーター・クルーズを実施。うち、西鉄旅行との共催によるチャーターは今回のクルーズを含め4回を数える。2社は共同で、着実かつ継続的な集客を図り、地方マーケットの開拓に貢献している。

優秀賞

ボイジャー・オブ・ザ・シーズ 東京港史上最大客船チャーター企画 ゴールデンウィーク 韓国・長崎クルーズ
(クラブツーリズム株式会社、株式会社ミキ・ツーリスト)

日本マーケットに与えたインパクトと、広く一般の国民にクルーズの楽しさ、存在を知らしめた功績は絶大。レインボーブリッジにより高さ制限があるため、14万トン級客船の東京港への入港は困難視されていたが、東京都が「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」を運航するロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)に全面的に協力し、レインポーブリッジの外に位置する大井水産ふ頭を提供、巨大客船の誘致に成功した。来航のニュースは新聞、テレビで大きく報道され、関心が高まった。RCIと東京都はこれを機に、協力関係を継続していく覚書を交わすとともに、22万トン級が着岸できる客船専用バースの建設計画を打ち出した。首都・東京が再び客船で賑わう時代を予感させるエポック的な出来事だった。

特別賞

京都舞鶴港

築港100周年を迎え、京都府をはじめ舞鶴市や周辺市町が連携し、官民挙げてクルーズ振興に積極的な取り組みを見せた京都舞鶴港の活動を高く評価。クルーズの日本海側拠点港にふさわしいきめ細かな対応は、客船誘致を展開する他の自治体にとって、大いに参考となるだろう。「京都舞鶴港から1万人」を目標にしており、来年度は舞鶴若狭自動車道および京都縦貫自動車道が全線開通予定で、文字通り京都の港として飛躍が期待される。

特別賞

にっぽん丸 新春のオペラクルーズ
(商船三井客船株式会社)

外国客船による日本発着クルーズが本格的にスタートする一方、マーケットをけん引し、多くのリピーターを獲得してきた日本船は今、寄港地、コースの開拓とともに、船内プロダクトの豊富化、明確なテーマ設定などによる商品の差別化が求められている。そんな中、オペラという難しい素材を、だれもが親しめるエンターテイメントに仕上げ、テーマ・クルーズに新たな可能性を切り開いた。敷居の高いオペラから、船上ならではの至近距離で楽しめる「手の届くオペラ」というコンセプトはマーケットに訴求、当初設定人数を上回る集客を達成した。

特別賞

PTSクルーズデスク・創業30周年特別記念クルーズ
(株式会社PTS

「飛鳥Ⅱアニバーサリー・パーティクルーズ」(2013年3月28日~29日)、「ぱしふぃっくびいなす 春休み 世界自然遺産小笠原 あほうどり 鳥島周遊クルーズ6日間」(2013年3月30日~4月4日)、「洋上の楽園 ぱしふぃっくびいなす 夏休み 世界自然遺産小笠原 横浜発着クルーズ6日間」(2013年8月21日~26日)と3本のチャーター・クルーズを周年事業として実施し、いずれも集客目標を達成。三世代ファミリー、女性グループをターゲットにした値ごろ感のある価格設定で、新規顧客の獲得にも成功した。また、地元小学生との交流や海岸清掃ボランティア活動などを盛り込んだ、子供だけが参加できる新企画「小笠原洋上こども探検隊」が好評を博した。同社はさらに周年事業の特別企画として「クリスタル・セレニティ 珠玉の地中海・エーゲ海大航海クルーズ」(2013年10月5日~18日)を特別謝恩価格で販売。ラグジュアリー・クルーズの体験機会をプレミアム・クルーズ層に提供し、マーケットの底上げを試みた。